どうも、コン太です。人間には「食欲・睡眠欲・性欲」の3大欲求があり、中でも性欲は人類の繁栄には必要不可欠なものです。しかしながら、その性欲を持て余すがゆえに、婚姻関係のパートナーがいるにもかかわらず、不倫をしてしまう、または付き合っている人がいるにもかかわらず2股をかけてしまう男女は後を絶ちません。
皆さんの周りにも浮気や不倫をして周囲からの信頼を失ってしまった人はいませんか?「不倫・浮気がばれるとどうなるか」なんて少し考えればわかることなのに、どうして人は過ちを犯すのでしょうか。どうして不倫・浮気はこの世からなくならないのでしょうか。
今回は不倫・浮気をしてしまう原因3点を心理学的観点から解説していきます。
・浮気されたくない
・好きな人とそばに居たい
浮気される理由を知ることで浮気を防ぐこともできる!
理由①:本能的な部分
人間と他の生物とで最も異なっている部分は「理性があるかどうか」です。人間は進化の過程で大脳新皮質を発達させ、理性を獲得しました。野生動物の多くは、食べたいときに食べ、寝たいときに眠り、繁殖期が来ると場所を問わず交尾を行いますが、人間はこの理性のおかげで食欲や性欲に過度に振り回されることなく生活することができます。
しかし野生動物と同様に、本能に突き動かされる場面ももちろんあります。過度の飢餓状態だったり、アルコールで判断能力が低下しているときなどは、理性が働かなくなり、攻撃的な状態にもなります。性的欲求も「自分の遺伝子を残したい」という本能的なものです。
この本能的な欲求こそが不倫・浮気をしてしまう大きな原因といえるでしょう。そして男性と女性では「自分の遺伝子を残したい」という欲求は同じでも、そのプロセスは大きく異なります。
男性が不倫・浮気する心理学的な理由
男性は「多くのメスに自分の遺伝子をもつ子どもを産ませたい」という欲求を持っています。そのため例えパートナーとの間に子どもが1人生まれたとしても、2人3人と何人もの子どもを望みます。
しかし、もちろん子どもをたくさん産むということは、それだけ女性の体力も消費し、長い時間をかけて育てるので、年齢も重ねていきます。そのため女性から性交渉を拒否されるかもしれません。でも男性としてはまだまだ子どもが欲しい。そうなってくると別の、それも若い女性に目移りしてしまうのです。
女性が不倫・浮気する心理学的な理由
女性の場合は「より優秀な遺伝子をもつ子どもを産みたい」という欲求を持っています。そのために優秀な男性とパートナーになろうとします。ここでいう「優秀な男性」とは時代と年代によって変化していきます。
例えば狩りをしていた原始時代では、力強く、狩りの上手な男性が、現代では金銭的に余裕のある男性がそれぞれ「優秀な男性」として評されやすく、また、10代の女性は顔の容姿が整っている男性を好む傾向にありますが、20代30代になると大企業勤めや医師免許などの肩書で判断するようになる方もいます。
このように女性が考える「優秀な男性」とは変化していきます。そのため「今長く付き合っている人がいるけど、同じ職場の○○さんのほうがお金持ちだし、将来的に安泰しそう」という考えからパートナーを変えてしまうケースがあります。
上記したように理性も働きますし、性欲の強さは個人によって大きく変わりますし、「何を指標にパートナーを選ぶか」というのは育ってきた環境によって変化しますので、一概にすべての人間がそう考えるというわけではありません。しかし私たち人間も生物である以上、性的欲求からは逃れることはできないのです。
理由②:ハイリスクゆえに得られる刺激
人は禁止されるとかえってやりたくなってしまう心理があります。「誰にも言わないでね」「この箱は絶対に開けないで」と言われているにもかかわらず、結局我慢できないという経験、皆さんにはありませんか?このような心理を「カリギュラ効果」といいます。
不倫・浮気でも同じことが言えます。「不倫・浮気は絶対にしちゃだめ」と頭でわかっている一方で「してみたらどうなるのだろう?」「どれほどの快感を得ることができのだろう?」と好奇心を押さえることができなくなり、不倫・浮気に走ることもあります。
また、「ロミオとジュリエット効果」というものもあります。これはその名の通り、ウィリアム・シェイクスピアのロミオとジュリエットから来ています。もともと2人の家は仲が悪く、とても結婚などできるような間柄ではありませんでした。
しかし、だからこそ2人の愛は盛り上がったのです。このように、何らかの困難があったほうが、目的を達成しようという意欲が湧いてくることを「ロミオとジュリエット効果」と呼びます。これと同じように、「結婚しているからこの人とは恋愛ができない」「恋人がいるから2人で遊びに行けない」という制約があるからこそ、心は強く揺さぶられます。そこから恋愛と発展し、不倫・浮気とつながるのです。
理由③:日常生活の慣れ
みなさんは好きな人といるとき、どうなりますか。心臓はドキドキし、体全体が熱くなりませんか。または安心して眠くなってしまうような、心地よい感じになりませんか。
人間の心理状態というのは脳内で分泌されるホルモンの働きによってうまれてきます。
特にフェニルエチルアミンという代表的な恋愛ホルモンは異性に好意を向けているときに分泌され、快楽を司るホルモンであるドーパミンやノルアドレナリンの濃度を上げます。つまり、好きな人と一緒にいるときにはこのフェニルエチルアミンが分泌されることで、幸せな気分や高揚感を感じることができるのです。
しかしながら、このフェニルエチルアミンは3年ほどで分泌されなくなってしまいます。そのため、3年を過ぎたことから、パートナーや好きな人に好意を感じにくくなってしまいます。
理由としては、「好きな人と一緒にいることへの慣れ」ということが考えられます。付き合い始めや新婚は毎日がどきどきで、一緒にご飯を食べる、一緒に買い物に行く、一緒に寝るなどの日常の些細なことであっても楽しく、幸せに感じるでしょう。しかし、人間は適応していく生き物です。
皆さんがガチガチに緊張して入学式を迎えた学校も、気を張り詰めて過ごした入社初日の会社も、数か月もすれば日常の一コマとなってしまうように、3年も一緒にいれば、どんな出来事に対してもドキドキもワクワクもしなくなってしまうのです。
もちろんすべての恋愛が3年でおしまいになってしまうわけではありませんが、このフェニルエチルアミンが分泌されなくなるタイミングで新しい素敵な異性に出会ってしまった場合、どうなるでしょうか。新しい異性との出会いはかつてのような幸福感を与えてくれます。多くの人は新しい恋に夢中になってしまうのではないでしょうか。
またこれは余談ですが、「スキナーの箱」という実験がありました。箱の中にネズミを入れ飼育します。この箱には特殊な仕掛けがしてあり、ネズミが箱の中のレバーを倒すことでエサが出てきます。最初は偶然レバーを倒し、エサが出てきますが、次第にネズミはレバーとエサの関連性を学習し、意図的にレバーを倒すようになります。この時ネズミの中では「レバーを倒す→エサが出る→食べて満足→もっと欲しい→レバーを倒す」というようにエサを食べられる満足感を得るためにレバーを倒し続けます。これと同じように、一度不倫・浮気をすると「不倫・浮気をする→性欲などを満たす→満足する→欲求不満状態になる→不倫浮気をする」というように、不倫・浮気を再度してしまう可能性がとても高くなってしまいます。
現在のパートナーが不倫・浮気をした経験があるならば、注意し、必要があれば、次の恋を探したほうがいいかもしれませんね。
男女・パートナーの不倫・浮気を防ぐ方法
「じゃあ、パートナーの不倫・浮気を防ぐことはできないの?」と感じる方もいると思いますが、そんなことはありません。確かに先ほども書かせていただいた通り、無意識の部分が大きいため、心理学的にすぐに効果のある方法はあまりないかもしれません。
ですが、時間はかかってしまいますが、不倫・浮気を抑制できる方法があります。それは「日常に変化をつける」です。日々忙しい毎日を過ごしていると、日常動作がルーティンとなってしまい、理由③で解説したように一緒にいても退屈さを感じてしまいます。変化をつけるといっても大きなことではなく、「いつもと違うスーパーに行ってみる」「2人でやったことないことにチャレンジしてみる」というような些細なことでも構いません。とにかく2人の関係性に新しい刺激を取り入れてください。
夫婦にとっては子どもを育てることはとても大切で、例えフェニルエチルアミンが分泌されなくなってしまっても、「子どもを育てる」という共通の目的を持ったパートナーとして再出発を切ることができます。そして「関係性を築く」です。人間は理性的な生き物だと最初に書きました。いくら魅力的な異性を目の前にしたからといって、何も考えずに飛びつくようなことはありません。
必ずパートナーのことや家族のことが頭に浮かびます。人は自分を信頼している人を裏切ることが難しい生き物です。不倫・浮気をしそうになった時にストッパーとなるのは今まで築き上げた信頼感です。「このままだとパートナーに顔向けできない」「自分にはあの人が必要だ」と思わせるには、日ごろから感謝の気持ちを伝え、互いに思いやることが大切です。
こればかりは日々の積み重ねです。日々の気遣いが不倫・浮気を抑制するのです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
本日は「どうして人は不倫・浮気をしてしまうのか」を
- 「本能的な部分」
- 「ハイリスクゆえに得られる刺激」
- 「日常生活の慣れ」
という3点に絞り心理学的に解説しました。3大欲求の性欲に直結するということもあり、日常生活ではなかなか意識することのできない部分が深くかかわっていることがお判りいただけたのではないでしょうか。
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